リコピンまたはルテインの経口補給が紫外線から人の皮膚を保護することを示す、分子学的証拠:二重盲検・プラセボ対照・クロスオーバー試験の結果
β-カロテンとリコピンの経口補給による光保護を示唆する証拠が増えている。
β-カロテンとリコピンの経口補給による光保護を示唆する証拠が増えている。
疫学的研究により、カロテノイドの血清中濃度が低いことが加齢黄斑変性(ARMD)のリスクと関連することが立証されている。本研究の目的は、ARMDと診断された患者およびマッチさせた対照群の血清中およびさまざまなリポ蛋白分画中のカロテノイド濃度を測定することである。
リコピンはカロテノイドファミリーに属し、700以上のメンバーがいる。ヒト血清中では、14種類のカロテノイドのみが同定されており、その中でもリコピンが最も多く含まれている。リコピンは、カロテノイドの中でも最も効率的な一重項酸素クエンチャーであり、ペルオキシラジカルスカベンジャーであると考えられている。
リコピンは、前立腺がん(PCa)の化学予防に有望な栄養成分である。PCa発症リスクが高い前立腺肥大症(BPH)患者におけるリコピンの有益な役割が示唆されているが、臨床データは不足している。そこで、このパイロット研究では、前立腺肥大症患者におけるリコピン補給の効果を調べることを目的とした。
これまでのところ、抗酸化物質であるリコピンの骨に対する効果を示す介入研究は発表されていない。閉経後の女性にリコピンを補給したところ、抗酸化能が有意に上昇し、酸化ストレスと骨吸収マーカーであるN-テロペプチド(NTx)が減少した。リコピンは骨吸収マーカーを減少させ、骨粗鬆症のリスクを減少させる可能性がある。
疫学的証拠によると、カロテノイドは乳がんや子宮内膜がんなど、いくつかの種類のがんを予防することが示唆されている。一方、このような研究は、エストロゲンがこれらの種類のがんの最も重要な危険因子であることも示している。主に大豆に含まれる植物性エストロゲンであるゲニステインも、ヒトの体内で検出される濃度で試験したところ、有意なエストロゲン活性を示した。